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空白の叫び

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空白の叫び 下

ひっさしぶりに睡眠時間削って本読んだ。

先が気になって気になって、止めるのをやめられない、という本がたまにある。でも、そういう本には、たまにしか当たらない。年間50冊くらい読んで、2年に1冊って印象。その「たまにの本」に当たった。

衝動にかられて人を殺してしまった3人の14歳の少年の話。

人殺しとして更正の道がまったく示されていないところが好きです。ちゃんと世間が厳しく描かれているところがいい。
こういうテーマ好きだね、この作家。

思春期特有のイライラ、自分だけは平凡な人間とは違うという特別感、殺人までの経緯、性欲、詰めの甘さ、他者との距離感、よくここまで書けたなあ、と。BSの番組で偶然見かけた作者の貫井氏は、すごく堅実でまともそうな人だったので、そのギャップが面白い。
殺人を犯してから、警察に捕まるまでの言動も読みたかったな。どうせ、気がついたら警察で取調べを受けていただけなので、書くべきことなんて何もないんだろうけど。

ちなみに、超大金持ちで、超美少年の一般人とはかけ離れすぎた葛城少年の殺害動機が、一番感覚的に理解できるんだけど、こういう部分もうまい。

彼ら3人は殺人を犯したことについては、後悔はしているけれど、反省は一切していない。
少年院で苛められ、ろくな職につけず、学校にも行けず、家族にも見放されて、初めて犯罪者は世間からつまはじきにされて、永遠に白い目で見られることだと自覚する。

でも殺人はああするしか仕方なかったんだからと、反省だけはしない。

「自分が人を殺した」ことについては、よく理解しているんだけど、「相手が死んだ」ということには、とことん無頓着なのね。

で、僕らが職に就けないのも仕方ない、でもお金は稼がなきゃいけないから、と新たな犯罪に手を染める。

彼らの正義に基づいて書かれてるんだけど、ちっとも可哀想だと思えない。職に就けない、将来真っ暗、絶望する彼らの苦悩には「んなの当ったり前じゃーん、少年院で苦しい目にあったからって、たかが一年で簡単に社会復帰されたら困るよ~~」と思ってしまうわけですが
でも殺人までの過程、殺人後の苦しみには、どれも共感できるわけですよ。困ったことに。

ここから下はネタバレ

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でもラストがグダグダすぎるかな。

人間関係が明らかになってく過程が、肩透かしだった。 久藤と増田、瀬田と葛城、あっけなさすぎる。未成年殺人者に対する迫害で一番怖いのは、まったく自分の知らない人が、正義という名の悪意を持って襲い掛かってくるとか、周囲に犯罪暦が知れ渡ってしまってまたゼロから生活を立て直さなきゃいけないこと、じゃないかと思うんだよね。そこに一番びくついててほしい。

なのに明確な理由と目的を持った人物が、彼らの前に現れちゃった。
よって彼らは、明確な憎しみを直接ぶつけられたことで救われちゃったように見えて、なんだかそこが不満。

葛城少年の血縁エピソードはことごとく蛇足だったなー。
血が繋がってなくても繋がっていても、葛城は絶対相手を無視できなかっただろうし、どっかで殺していたと思うし、うまくやるか失敗するかの違いなだけでさ。

それに父親がいきなりバタ臭いオーバー演技しているように感じで、なんか引いた。いきなりドラマの「華麗なる一族」になっちゃったというか。

  1. 2007/08/15(水) 21:51:37|
  2. 読み物とか
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